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磁器とボーンチャイナとニューボーンとの違い

磁器とボーンチャイナとニューボーンとの違い

表題の3種類の焼き物の分類について、消費者向けの一般的な解説をします。3種類とも、白色度が高く、透光性があり、吸水率が0になるまで良く焼き締まった焼き物である事から、「陶器」に対する「磁器」という大括りの分類となります。
磁器を細分して、一般的に、ただ単に「磁器」と言うと、1300℃付近の高温度で還元焼成した白色ボディーの焼き物を指します。所謂磁器の白さは焼成雰囲気によって変化し、還元焼成による白は青み掛かった寒色系の白になります。それに対して酸化焼成では、ボーンチャイナやニューボーンがそうであるように肌色っぽい暖色系の白になります。
ボーンチャイナは、名のごとく、「骨(Bone)」、基本的には牛の骨を砕いた粉を30%以上含みます。そして1250℃で酸化焼成します。磁器やニューボーンと違うのは、1回目の焼成は釉薬をかけず高温度で焼きます。その後、「フリット釉」すなわち、予め焼成してガラスにした薬の粉末で調合する釉薬をスプレー掛けし、本焼成より低い温度で2回目の焼成である「釉焼き」をするのが特徴です。
ニューボーンは、その透光性と肌色系の柔らかい色調においてボーンチャイナに似てはいますが、骨成分(リン酸カルシウム)は全く含みません。成分的には磁器とほとんど違いはありませんが、熔け易くするため長石が幾分多く含まれます。焼成温度は、磁器より低い1230℃~1250℃であり、酸化焼成する事が特徴です。酸化焼成するので、微量含有する鉄分の影響で肌色っぽい暖色系白色を呈し、ボーンチャイナ風にはなりますが、顕微鏡で釉層を観察すると、ボーンチャイナには見られない小さな気泡が多数にしかも均一に分散しているのが解ります。
ニューボーンは磁器と同じで、1回目の焼成では800℃以下の温度で素焼をし、その後、釉を浸し掛けし2回目の本焼成をします。素焼の素地は、水分を多く吸って釉薬を厚く付着させます。また、ガラスを含まない生原料から調合する釉薬を使うので熔融時に気泡が発生します。それに対してボーンチャイナは本焼きして焼きしまった素地に釉薬をスプレー掛けし、糊の力で付着させます。従って釉層は薄く、一度焼いて作るガラス粉がその主成分となるので気泡が発生しません。肉眼で見分けるには、釉面で光りを斜めに反射させ、目に映る反射光の質感で判断する方法があります。釉中に泡を内在する磁器やニューボーンは、泡による乱反射で、不均質で微少な凸凹を伴った柔らかな反射光となります。一方、ボーンチャイナは、均一な反射により光と影の境界が鮮明で鏡面のような反射光となります。
ニューボーンは酸化焼成磁器とも言えます。20年ほど前に、この「ニューボーン」という言い方が酸化焼成磁器の呼称として使われ出しましたが、素地土の開発メーカーに聞くと、ニューボーンは新しく生まれるという「New Born」であり、骨の「Bone」ではない。との話でした。

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