トップ 病院紹介 診療室より 平成27年度市広報掲載分 脳卒中センターと放射線画像検査

脳卒中センターと放射線画像検査

健康ガイド 診療室から 今回の先生

中央放射線部技師長  水野 求

 当院では1月から脳卒中センターを開設し、脳卒中患者さんの受け入れを24時間体制で行っております。
 脳卒中の疑いがある場合、まずCTを撮影します。CTでは新しい出血は白く見え、脳出血やクモ膜下出血などは出血した直後からわかります。また、検査時間が短時間(頭部撮影時間は10秒ほど、検査時間としても2~3分で終了)ですみ、結果がすぐわかるという利点があります。最初の撮影でクモ膜下出血であることが判明した場合は、その原因である脳動脈のコブ(動脈瘤)を見つけるために、造影剤を使用して再度CT撮影を行い、脳血管を三次元で画像表示して観察をします。
 CT撮影で脳出血等がないことが判明した場合には、脳梗塞の検査をMRIで行います。MRIは磁力と電波を使って脳の構造を見ることができる装置で、その撮像の条件(電波の与え方等)を変えることによりいろいろな画像を得ることができます。たとえば、拡散強調画像では新しい病巣だけを非常に早い時期から特定することができます。脳梗塞はCTでは通常発症から12~24時間ほどしないとわかりませんが、この拡散強調画像では発症から1~3時間で高信号に認められ、撮像時間も約1分程と非常に短くすみます。
 脳梗塞の場合は、続いてMRIの親戚のような検査であるMRAを行います。これは血管だけを映し出す方法で、脳血管や頚部の血管が詰まったり細くなったりしていないか、また動脈のコブ(動脈瘤)、奇形の有無を調べます。クモ膜下出血で動脈瘤が発見された場合や脳梗塞で主要血管が詰まっていた場合には、血管撮影装置(DSA)を使って血管内手術が行われます。血管撮影装置とは血管画像のみをリアルタイムにテレビ画像に写し出すことができる装置で、当院の装置は更に脳血管内の目的位置に安全にカテーテルを進めていくことができるナビモードやCTのような3D画像(3次元画像)が撮影できる最新の機能を備えています。血管内手術は、動脈瘤にはコイルという詰め物をして破裂を防ぎ、血管が詰まっている場合にはカテーテルという細い管を使って詰まっている原因の血栓を回収して再開通します。
 脳卒中センター開設に伴い、放射線検査の重要度がますます高まるなか、脳神経外科医と連携を密にとり24時間365日、種々の装置を効率よく、的確に操作し、より精度の高い検査ができるように技師全員で努力しています。

平成27年5月1日号広報ときより

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