医療相談室から

健康ガイド 診療室から 今回の先生

地域医療連携室 社会福祉士  石川 文代

 皆さんは、医療ソーシャルワーカー(MSW)という職業をご存知でしょうか。患者さんやご家族の不安や悩みに対して、社会福祉の立場から、相談援助する専門職です。病気やけがをした時、治療に対する不安を持つことは当然のことながら、「明日からの仕事をどうしようか」、「医療費の支払いができるだろうか」、「自宅で介護できるだろうか」など、さまざまな生活上の問題までも抱えることとなります。
 MSWはこのような生活上の問題を解決し、患者さんが安心して療養できるように、医師や看護師、リハビリ技師など他職種と共に、医療チームの一員として相談援助をしています。また、必要に応じて、行政機関や施設、介護支援専門員などの関係機関と連携しています。患者さんの多くは、介護保険や年金などの社会保障制度の手続きに戸惑われます。また、自宅以外の療養先を探さなければならないこともあります。療養生活を安心して過ごしてもらうため、適切な時期に適切な手続きができるよう援助しています。
 土岐市では、国が進める地域包括ケアシステム(医療、介護、住まい、予防、生活支援を日常生活の場で一体的に提供できる地域での体制)の構築を推進しています。当院においても、退院調整看護師を配置し退院支援の体制を整え、次の療養生活の場で医療・看護が継続でき、地域において安心して生活ができるよう、関係機関との連携を強化しています。また、昨年8月には、地域包括ケア病棟を開設しました。急性期治療後の在宅療養に不安を抱える患者さんを対象に、在宅環境に合わせたリハビリや自宅環境整備などの在宅復帰支援を、他職種と共に行っています。
 当院には、MSWとして社会福祉士が3人配置されています。患者さんが置かれている状況は一人一人異なり、心理的・社会的・経済的問題など抱えている悩みは複雑かつ多様です。お話をゆっくり伺いながら、問題を整理し、不安や戸惑いを少しでも軽減できるようサポートしています。
 

平成27年7月1日号広報ときより

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