トップ 病院紹介 診療室より 平成27年度市広報掲載分 野鳥観察と救急外来診察

野鳥観察と救急外来診察

健康ガイド 診療室から 今回の先生

内科医師  脇田 隆寛

 最近はさっぱりですが、以前はよく登山をしていました。登山の楽しみは眺望・食事などいろいろありますが、私は、中でも野鳥を見ることが好きでした。野鳥は種類がそれほど多くはないので、昆虫や植物ほどのマニアックさがなく、私のような素人でも十分に楽しむことができるのです。
 昆虫や植物に比べて種類が少ないとはいえ、よく見られる鳥だけでも数百種はいますから、やみくもに種を当てようとしてもできないものです。では、どうするのか?夏しかいない鳥や山にしかいない鳥など、まずは季節・場所で対象を限定していきます。さらに歩き方(足を交互に動かして歩くか、両足をそろえて跳ね歩くか)などからも対象を限定していきます。こう言うと難しく聞こえるかもしれませんが、慣れれば無意識に対象を限定することができるようになるものです。
 診察も同様で、やみくもに検査をしてもまったく診断は当たりません。年齢・性別などから意識的あるいは無意識的にあり得そうな疾患を絞っていきます。この際に大事なのが皆さんからの情報です。「ともかく医者の前に立てば自動的に診断がなされるだろう」というように医者に幻想を抱いている方がいらっしゃいますが、少なくとも私はそのレベルの名医ではありません。疾患を絞っていくためには情報が欠かせないのです。症状はもちろん大事な情報ですが、それは皆さんしっかりと訴えてくださるので問題ありません。問題なのは、薬・既往歴・喫煙/飲酒習慣・家族歴などで、ご自分のことであるはずなのに意外と明確な答えが得られません。「備えあれば憂いなし」ですから、紙に書いておくなどして、時々更新すると良いのではないでしょうか。救急外来を受診する際にはそうした紙を持参してくださると(特に高齢の方は)診察の大いなる助けとなります。
 皆さんが救急を利用するような機会がないように健やかに過ごされることを祈っていますが、必要とあれば遠慮なく受診してください。
 


 平成27年11月1日号広報ときより


 

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