第四回「自分の好きな本をハードカバーにしよう」
11月26日(日曜日)、前回までに引き続き、一級製本技能士の田中稔先生をお迎えして
「図書修理・製本講座」の第四回を開催しました。
四回目の今回は、田中先生いわく、「僕が一番たのしみな、おすすめの講座です!」とのこと。みなさんに持参していただいた本を、ハードカバーの本に作り替えます。
本を包むハードカバーに使用するのは、これまたみなさん各自持参していただいた、お気に入りの柄の布、紙など。
まずは、本の大きさを測って、それより数ミリ大きなボール紙を作ります。これがハードカバーの表紙、裏表紙、背表紙になります。
よく分からない時は、先生に確認しながら。
お隣さんに相談しながら。
次はボール紙を配置して、布にボンドで貼り付けます。
「紙にボンドをきれいーーーに伸ばしてください。指の感覚が一番いい」
ボンドの厚さに差が出ると、布の表面から染み出てしまうのだそうです。
みなさん、とても一生懸命に丁寧に作成中。そして、この全四回の講座を通じて、本の作りについて大変理解を深められた様子です。作業は丁寧ですが、先生のおっしゃることに対して、理解がとても早いのです。
和綴じの貴重本を持参された方は、ハードカバー作成ではなく、布製の箱を作ることになりました。先生特別編です。
プロの技を披露。
受講者のみなさんが、人垣を作って先生の技術を見守ります。
「こて」を使って、しっかり溝をつけます。
ハードカバーらしくなってきました。
それぞれ、花布(はなぎれ)をつけたり、しおり紐をつけたり、表紙の裏にポケットをつけてみたり、思い思いに自由にアレンジします。
最後は機械で圧着して、できあがり!
一回ぎゅっと締めたらOK!
「楽しいから、あっと言う間に時間が経っちゃった」
先生もいつもご自分の手帳を自分で作られるそうですが、
「私も、自分の手帳作る時、いつも楽しいです」
とのこと。
みなさん、それぞれ個性あふれる素晴らしいハードカバーの本が出来上がりました!
素敵ですね!
こうして並べると、とてもいいですね。写真を撮りましょう。
みなさん、とてもいい笑顔!
四回にわたる図書修理・製本講座は今回で終了しました。本の仕組みや修理や製本に関する知識を手に入れられたみなさんは、先生いわく「もうプロ」!楽しんで知識を身につけていただけたと思います。
「本はどんどん楽しみ方があるので、これからも本を楽しんでください」
田中先生のお言葉でした。
これからも、どんどん本を楽しんでいきましょう。図書館も、そのお手伝いをさせていただければと思います。
参加者のみなさま、田中先生、ありがとうございました!