美濃の壺石
美濃の壺石は、土岐津町神明峠の南側一帯に広がった第三紀鮮新層(160万~500万年前)の砂・礫・粘土の3つから成る無化石の上部層で発見される。形は不規則な凹凸を有する球形、又は楕円形をしており、大きさは豆粒大の小さなものから、一抱えもあるものまで様々である。
成因は、小さな石や砂、及び粘土(カオリン)の塊を包みこむようにして、珪質物や鉄分の溶液が大小の石・砂を徐々に膠着させ外殻をつくってできたものである。堅い外殻の中一杯に乾燥した内容物が詰まっており、殻の一ヶ所の石を取り除けば内容物は容易に取り出すことができる。壺のように中空の球塊となり、外殻は一輪差しなどとして現在も用いられている。
江戸時代には壺石のことを「太一余量」と言い、よく似た鳴石は「禹余量」として区別している。「余量」は、泉州(大阪府)・紀州(和歌山県)・讃州(香川県)・和州(奈良県)・城州(京都府)に産するといわれ、内容物は傷薬として売られていたようである。しかし、産出されるのは決して豊富ではなく、種々の条件がそろったところにのみ局所的に散在するため、本市のように多く産するのは珍しい。
所在地
土岐市土岐津町土岐口
指定年月日
昭和9年1月22日
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